グルコサミンの股関節痛への効果
加齢とともに、身体の色々な所に痛みを抱えるようになるのは、なかなか避けられないものです。そして、そんな痛みの中でも、股関節の痛みを経験される方はかなり多いようです。
しかし、中には全く痛みを感じないで年齢を重ねていかれる方もいます。逆に、最近では若い方であったとしても、股関節の痛みに悩まされることもあるようです。
どうしてそのような違いが生じるのでしょうか?そもそも股関節に痛みを感じる根本原因は何なのでしょうか?
そもそもの痛みの原因は軟骨にあった!
軟骨とは?
股関節に痛みが起こる大きな原因の一つは、軟骨が擦り減ることです。
軟骨というのは、関節の間でクッションの役割を果たしている組織のことです。軟骨は、骨同士の摩擦を和らげたり、外部からの衝撃を吸収したり、とても大切な役割を担ってくれています。
しかし、股関節に過剰な負荷が継続的にかかり過ぎてしまうと、軟骨が徐々に擦り減ってきてしまいます。それでも、軟骨には、股関節痛を感じる神経が通ってはいないため、擦り減ること自体によって股関節痛が起こるわけではありません。
滑膜の炎症が痛みを引き起こす
実は、関節軟骨が擦り減ると、その破片が股関節を覆っている「関節包」の中に飛び散ってしまうのです。そうすると、身体の免疫、つまり、ウイルスや細菌などが体内に侵入した際に、排除して自分の身体を守ろうとする働きがその破片を異物として処理しようとしてしまいます。
その結果、関節包の最も内側にある「滑膜」という組織に炎症が起こるのです。そしてこの「滑膜」には、痛みを伝える神経が通っているため、炎症によって痛みを感じるということなのです。
では、この関節軟骨の減少を抑えるのに、グルコサミンはどのような作用をするのでしょうか?
グルコサミンと軟骨の関係
グルコサミンとは?
グルコサミンというのは、軟骨の主成分の一つです。
グルコサミンは、私たちの体内でつくられるアミノ糖の一種であり、軟骨のほかにも、皮膚や血管、脳など身体の中のあらゆる場所に含まれていて、強度や柔軟性、さらには弾力性を保つために役立っています。
グルコサミンを増やすことがポイント
しかし、このグルコサミンを体内で作り出す機能は、年齢を重ねるにつれて、少しずつ低下していってしまいます。そこで、グルコサミンを摂取することにより、減少してしまった軟骨そのものを再び増やすことができるようになると期待されているのです。
そして、軟骨が増えることにより、関節痛や変形性関節症による痛みや腫れが、改善されるようになるのです。
炎症を抑えるグルコサミン
また、グルコサミンには炎症を抑える作用もありますので、この点でも、股関節の痛みを和らげる働きが期待できそうです。
予防の働きをするグルコサミン
さらに、グルコサミンは、軟骨の強度や柔軟性を向上させ、軟骨がすり減ることを予防する働きも期待されています。特にスポーツなどで同じ関節を何度も使う人は、若い人であっても注意が必要です。
まだ痛みの症状が出る前から、グルコサミンを積極的に補給して、軟骨を強化するのがおすすめです。